都道府県別、がんに強い病院
全国どこでも質の高いがん治療を受けられる仕組み
厚生労働省と都道府県の連携により、全国どこでも質の高いがん医療を受けられる仕組みが構築されています。
病院名は以下のウェブサイトなどで調べることができます。
【がん治療の拠点病院】
病院による治療レベルの差
上のような仕組みがあるので、主治医の技量で治療のレベルが極端に上下するリスクは小さくなっています。
とはいえ、医療機関ごとの実績を見比べると、治療体制・設備・経験値による力の差は、依然としてあるようです。
このページでは、信頼できるデータをもとに、主要な医療機関の治療実績を、都道府県別・がんの種類別にランキングにしています。
ランキングを利用するための治療の知識
がんは種類が多いだけでなく、治療方法も様々です。
ここでは、上のランキングを利用されるうえで必要になりそうな、治療についての最低限の知識を解説します。
標準的な治療法
三大治療と呼ばれているのが手術、薬物治療、放射線治療の3つです。
このほかに、もっと新しい治療法や、症状にあわせておこなわれる治療もあります。
薬物治療は、薬物療法とか化学療法とも表現されます。抗がん剤治療は、これに含まれます。
手術 |
患部を開いて視認しながらがんを除去する手術(開頭手術、開胸手術、開腹手術など)と、体に数カ所穴をあけ、内視鏡や手術道具(鉗子やハサミ)を差し込んで切除する腹腔鏡下手術・胸腔鏡下手術とがある。
|
内視鏡治療 |
内視鏡だけを使っておこなう治療。上の腹腔鏡下手術・胸腔鏡下手術は内視鏡治療ではない(手術道具も使う)。
内視鏡の先端に小さな穴が開いていて、ここから器具を出し入れできる。
なお上のランキングでは、手術に含めている。
|
放射線治療 |
がん細胞を攻撃する成分を含む薬を投与する治療。
がん細胞への攻撃方法により「抗がん剤治療」「ホルモン療法」「分子標的治療」などに分かれる。
|
薬物治療 |
患部に放射線をあて、がん細胞を死滅させる治療。
がん細胞への攻撃方法により「抗がん剤治療」「ホルモン療法」「分子標的治療」などに分かれる。
|
免疫療法 |
薬を投与して、血液中の免疫細胞(異物を排除する細胞)を活性化し、がん細胞を攻撃する治療法。
|
緩和ケア |
がんやその治療からくる心身の苦痛を和らげ、患者が可能な限り質の高い治療・療養生活を送れるように支援すること。治療を目的としない。
|
先進医療 |
先進医療は、名称の通り、これまでにない技術が使われています。しかし、保険適用にふさわしいか、効果・安全性を検証中の医療技術でもあります。よって、費用は全額自己負担です。
|
上のランキングでは、年間の治療件数に加えて、三大治療の実績有無も載せています。
【参考】
最近は治療を組み合わせることが多い
上にあげているように、がんの治療法はいろいろあります。今日では、どれかを選ぶというより、これらを組み合わせて最大の治療効果を目指すのが、一般的な考え方になっているそうです。
そして、複数の治療法を組み合わせることを集学的治療といいます。
ですから、幅広い治療法に対応できる医療機関の方が、より安心できます。