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がん保険の使い方、選び方

このページでは、がん保険の選び方と、医療保険との使い分け方について、解説しています。

今のがん保険はカオスになっている

一般的に、保険は、保険会社が異なっていても、保障内容は似ています。

しかし、がん保険は、商品による保障内容の差が大きいです。そのため、がん保険選びは、とくに難しいです。

原因は医療保険の充実

最近の医療保険は、とても機能が充実しています。がんの保障も手厚くなっています。

その結果、がん保険の役割についての保険会社の考え方が、バラバラになっています

治療給付金にご注意を

いくつかの保険会社(とくに外資系)は、がん保険らしさを出すために、治療給付金に注目しました。

治療給付金とは、特定の治療に直結した給付金です。○○治療給付金というような名称になっていて、一見して、専門性が高い保険のように見えます(それが狙いです)。

しかし、この治療給付金には、重大な欠点があります。治療法は変化(進化)しやすいので、治療給付金は経年劣化しやすいです。

がん保険の市場は、アフラックやメットライフのような外資系が力を持っています。これらの会社が治療給付金に力を入れたために、治療給付金が市場で幅を利かせるようになっています。

がん保険の現状をまとめると・・・

消費者から見た、がん保険の現状は、下表のようになります。

治療給付金メインの商品
  • がん保険の中で現在主流
  • 他の給付金より、経年劣化しやすい
  • お勧めできないが、60代以上なら問題が起きにくいかも
入院給付金メインの商品
  • 昔からあるタイプで、少数派になりつつある
  • 良い通院給付金と組み合わせれば、経年劣化しにくい
診断給付金(一時金)メインの商品
  • このタイプの商品もわりと多い
  • 診断給付金はもっとも経年劣化しにくい
  • 一時金の金額と実際の費用とが、かけ離れやすい

一生続けられるがん保険はこちら

がんは死因No.1ですから、一生の病気です。だったら、数十年経過しても劣化しにくいことは、がん保険に求められる条件の一つです。

ところが、上でご覧いただいたように、現在では、劣化しやすい治療給付金メインのがん保険が主流になっています。

そのため、お勧めできる商品は少ないです。

期待できる2タイプのがん保険

経年劣化のリスクが低いのは、次の2タイプのがん保険です。

診断給付金が優秀な商品

診断給付金は、がんの診断が確定したら、まとまった金額をもらうことができます。➊早いタイミングで給付金が出る、➋あらゆる費用に当てることができる、という2つのメリットがあります。

診断給付金 医療機関に支払う費用 その他 の費用

将来治療法が変化しても、それらをカバーすることが出来ます。

商品による差が出るのは、2回目以降に給付金を受け取るときです。どの商品でも、1回目より条件が厳しくなります。この点で優れた商品を選びたいです。

通院給付金が優秀な商品

医療機関による治療は入院か通院(往診を含む)でおこなわれます。ということは、入院給付金と通院給付金を組み合わせれば、治療費用の大部分をカバーできることになります。

将来治療法が変化しても、それらをカバーすることが出来ます。

入院給付金+通院給付金 医療機関に支払う費用 その他 の費用

通院給付金の保障内容は、商品によってかなり差があります。詳しいことは、以下のページで解説しています。

がんの通院給付金については・・・

診断給付金が優秀なお勧め商品

ほとんどのがん保険が診断給付金を提供していますが、とくに以下の商品をお勧めします。

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」

SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」には2つのコースがあります。お勧めするのはがん診断給付型です。

診断給付金は年1回限度で受け取ることが出来ます。また、2回目以降が通院のみでももらえます(ただし治療による制限がある)。

また、非喫煙者保険料率があるのも魅力です。タバコを吸わない人は保険料が割安になります。

FWD生命「FWDがんベスト・ゴールド」

FWD生命「FWDがんベスト・ゴールド」も高性能な診断給付金が魅力です。

この商品も診断給付金を年1回限度で受け取ることが出来ます。また、2回目以降が通院のみでももらえます。

通院給付金が優秀なお勧め商品

入院給付金と通院給付金を組み合わせてがんに備えるなら、お勧めできるのは三井住友海上あいおい生命「&LIFE ガン保険Sセレクト」です。

このがん保険には2つのコースがあります。「ガン入院給付型」を選んで「ガン治療通院給付特約」を付加するのが、お勧めです。

医療保険に加入するなら、がん保険は不要

がん保険ほどのきめ細かさはありませんが、医療保険だけでも、がんの治療費の大半をカバーできます。

がんは死因No.1の病気ですから、医療保険がこの病気に対応しているのは、ある意味、当然のことです。

がんに使える医療保険の保障

よく見かける給付金を下のまとめました。給付金の名称は、商品により異なります。

入院給付金
  • ほとんどの商品で、主契約に組み込まれている
  • がんは入院期間が短いので、標準の保障内容で十分
手術給付金
  • ほとんどの商品で、主契約に組み込まれている
  • がんの手術代は高くなりやすい。金額をできるだけ高くしたい
抗がん剤治療給付金
  • 多くの商品で、主契約に組み込まれている
  • 通常は、手術給付金と同額
抗がん剤治療給付金
  • 特約であることが多い
三大疾病支払日数無制限
  • 主契約の商品、特約の商品のどちらも多い
  • がんは入院期間が短いので、がんに限っては不要
三大疾病(または生活習慣病)一時金
  • 特約であることが多い
  • がんについては、診断給付金と同じ機能
三大疾病保険料免除
  • 特約であることが多い

上の給付金を組み合わせることで、がんの治療費用の大半をカバーできます

名称に「三大疾病」「七大生活習慣病」などの言葉が入っている保険・特約は、がんのときに使えます。

昔に加入した医療保険を補強するなら、がん保険の出番

以前に医療保険に加入していて、がんへの対策を強化したいときは、現在の医療保険をそのままにして、がん保険に新規加入するほうが経済的です。

新しい医療保険に入り直す
  • 旧商品から変更されない部分の保険料も値上がりする。割高になる。
  • がん以外の大きな病気への対策も強化できる
医療保険はそのままでがん保険に新規加入
  • 保障が変わらない部分の保険料は据え置かれる。割安。
  • がんの保障だけを強化したいときは、保障のムダが生じにくい

保障内容を変更しなくても、新しい保険に入り直したら、すべての保障の保険料が、現在の年齢を元に再計算されます。大幅な値上がりなりやすいです。

商品の比較にプロを活用

医療保険やがん保険は、商品による仕組みの違いがけっこうあります。

そのため、見積もり条件をそろえて保険料比較するのが難しくなります。保険の専門家のアドバイスをもらいながら比較したいです。

相談相手に求める条件は次の3つです。

保険を販売している業者はいろいろありますが、上の3条件を充たすのは、次の2つです。

保険ショップは、ご自宅や職場に近い店舗が便利です。

一方、保険専門のファイナンシャル・プランナーに相談するなら、無料の紹介サービスをお勧めします。

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