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 ホーム    保険の選び方とおすすめ    最低限知っておきたい、がん治療の実際

保険でがんに備えるときに、知っておきたい重要ポイント

保障プランを検討するときに、がんの治療について、ある程度知っておく必要があります。

このページでは、保険を検討するときに知っておきたい、がん治療についての知識を整理しています。

入院1日あたり、いくらくらい必要になる?

医療保険にもがん保険にも、入院給付金があります。加入するときに、次の2点を決めなければなりません。

「入院1日あたりの給付金額」は、多くの医療保険やがん保険では、5,000円と10,000円のどちらかを選べるようになっています。

必要額は高額療養費による

厚生労働省『医療給付実態調査』(令和4年)によると、がん入院の医療費の実態は以下のようになっています。

平均入院日数 16.85日
1入院あたりの医療費 1,147,844円

上の金額は、医療費の実費です。この金額をもとに、わたしたちの負担額が決まります。

【情報源】

ところで、健康保険に入っている人は誰でも、高額療養費制度を利用できます。これを使うと、私たちの負担はかなり軽くなります。

ただし、実際にいくらになるかは、年齢や収入によって、つまり人によった異なります。

入院給付金日額の詳しい説明は・・・

高額療養費を使ったときの1日あたりの負担額

上の統計データ(=国民平均)をもとに、高額療養費制度を利用したときの自己負担額をシミュレーションしました。

➊平均的な自己負担額(=平均的な収入の人の自己負担)と➋もっとも高い自己負担額(=高額収入な人の自己負担)の、2パターンです。

平均的な自己負担額 入院1日あたり5,270
もっとも高い自己負担額 入院1日あたり15,170

これは、平均的な治療費だったときの自己負担額です。安心のために、これより大きくしておきたいです。

平均的な収入の人なら、入院給付金日額7,000〜8,000円あれば、入院費用全額を保険で支出できそうです。

入院1回あたり60日までの保障で十分

「入院1回あたりの上限日数」は、初期設定が60日までという商品が多いです。

ご希望により、120日とか、180日というように、長く設定できます。

標準的な60日間の保障でOK

厚生労働省『患者調査』(令和2年)から、がんの平均入院日数の国民平均をグラフにしました。

がん全体 胃がん 結腸がん 直腸がん 肝がん等 肺がん等 乳がん 子宮がん 悪性リンパ腫 白血病 その他 15日 30日

上の日数はあくまでも国民平均ですが、60日間の入院給付金で十分にカバーできそうです。

日数無制限にメリット無し

医療保険やがん保険には、がんの入院を日数無制限で保障してくれる商品が多数あります。

上でご覧いただいたように、標準の60日までの保障で十分ですし、入院日数は減少傾向にあります。下のグラフは2008年以降の、がんの入院日数の推移です。

20日 10日 0 2008年 2011年 2014年 2017年 2020年

入院保障を日数無制限にすることに、メリットはなさそうです。

【情報源】

手術をする確率は、意外と低い

現在主流の治療法は「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」の3つで、三大治療と呼ばれています。

ということは、がんと診断されても、手術を受けない可能性は、そこそこあります。

国立がん研究センターが公表している「がん統計」から、2022年の、おもながんの外科手術の実施割合を算出しました。

がんの種類 手術実施率
胃がん 34.9%
大腸がん 55.8%
肺がん 31.4%
肝がん 29.4%
膵がん 27.2%
乳がん 76.8%
子宮がん 78.7%

がんの種類によって、手術をおこなう割合に、かなりの差があります。

がんの治療は多様化しているので、さまざまな治療に対応できる保障内容にしておきたいです。

【情報源】

通院患者の方が多い

がんの三大治療のうち、放射線治療と抗がん剤治療は、原則として通院でおこなわれているようです。

そのせいもあってか、通院でがんの治療に取り組む人の割合が増加傾向です。

厚生労働省『患者調査』(令和2年)もとに、ここ10年くらいの、がんの入院患者数と通院患者数の推移を、グラフにしました。

通院患者数 入院患者数 20万人 10万人 0人 2011年 2014年 2017年 2020年

詳しいことは、以下のページで解説しています。

通院治療についての詳しい解説は・・・

がんは再発する病気

がんは再発しやすい病気とされています。いったん症状が無くなっても、完全な治ったとは限りません。

がんの全体的な再発率がわかる統計データは、残念ながらないようです。

そこで、もっとも患者数が多いがんである、大腸がんの再発率をご覧ください(大腸癌研究会『大腸癌治療ガイドライン』より)。

ステージ1
(症状が大腸のみ)
5.7%
ステージ2
(大腸の周囲に拡散)
15.0%
ステージ3
(リンパ節に転移)
31.8%

はじめてがんが見つかったときの、症状の進行度(ステージ)によって、差があります。

【情報源】

がんは再発が多い病気なので、保険を検討するにあたって、次のことを頭に置いていただきたいです。

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