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がん以外の重い病気への対策

医療保険では、がんを含めた三大疾病や生活習慣病のための保障が、いろいろと提供されています。

そのため、保険を検討するときには、がん以外の病気の知識も、ある程度は持っておきたいです。

このページでは、保険選びに必要なポイントに絞って解説しています。

がん以外の、生死にかかわる病気

統計データを元に、日本人にとって生死にかかわる病気を調べました。

過去70年の死因

厚生労働省『人口動態統計』から、1953〜2023年の死因トップ5を、10年ごとに抜き出しました。

1位 2位 3位 4位 5位
1953年 脳卒中 がん 老衰 肺炎 結核
1963年 脳卒中 がん 心疾患 老衰 事故
1973年 脳卒中 がん 心疾患 事故 肺炎
1983年 がん 脳卒中 心疾患 肺炎 事故
1993年 がん 心疾患 脳卒中 肺炎 事故
2003年 がん 心疾患 脳卒中 肺炎 事故
2013年 がん 心疾患 肺炎 脳卒中 老衰
2023年 がん 心疾患 老衰 脳卒中 肺炎

やはり、警戒しなければならないのは、三大疾病(がん、心疾患、脳卒中)のようです。

肺炎も警戒しなければならない病気ですが、三大疾病とは傾向が異なります。肺炎は、すでに体力が落ちている人(高齢者や免疫力の低下している人など)がかかりやすい病気のようです。

三大疾病以外の重病

三大疾病には及ばないものの、死因の上位になりやすい病気には、以下があります。

糖尿病、高血圧性疾患、肝疾患は、三大疾病を引き起こすリスクが大きいようです。

【参考情報】

治療費の面で、要警戒な病気

上では生死にかかわる病気に絞ってご案内しました。

それ以外でも、治療が長期化しやすい病気は、経済的な負担が心配になります。

厚生労働省『患者調査』(令和2年)から、平均入院日数が60日以上の病気を抜き出しました。

病気・ケガ 入院日数
統合失調症など 570.6日
知的障害 466.8日
脳性麻痺等 334.5日
認知症 312日
アルツハイマー病 273日
気分[感情]障害 137.4日
くも膜下出血 120日
パーキンソン病 115.4日
依存症 114.4日
感染症等 111.7日
脳内出血 105.7日
脳梗塞 75.1日

➊治療法が見つかっていない病気、➋精神的疾患、➌重い後遺症が出やすい病気などが並んでいます。

現実的に考えて、入院日数が180日を超えるような病気に、個人の力で完璧に備えるのは困難と思われます。

市販されている医療保険を調べても、統合失調症の入院(570.6日)に完璧に備えられる商品は、見当たりません。

保険会社としても、個人の保険で対策することは難しいと判断しているのでしょう。

公的な支援を軸に、生活資金を確保するしかなさそうです。

まずは、基本の保障を手厚くしたい

生死にかかわる病気、長期化しやすい病気をご覧いただきました。さまざまな病気の名前が出ました。

どうやら、特定の病気に絞って対策するより、幅広く対策する方が、より安心できそうです。

手厚い保障を望むなら、まずは、どんな病気にも使える給付金を厚くしておきたいです。たとえば、以下のような給付金です。

特定の病気のための給付金は要注意

三大疾病など、日本人がかかりやすい重病については、個々の病気に即した保障を選びたくなります。

そのときに意識していただきたいのが、それぞれの給付金の支払条件です。

支払条件とは

保険の給付金には、すべて支払条件(=給付金や保険金が支払われるための条件)が決められています。

約款には必ず書いてありますが、おもな給付金のことは、パンフレットや「ご契約のしおり」にも記載されています。

支払条件は実質的に制約

当然給付金をもらえると思っていたら、支払条件に引っかかってもらえない、ということはよくあります。

たとえば、アフラックの三大疾病一時金の初回の支払条件は、下表のようになっています。

がん 初めて診断が確定をしたとき
急性心筋梗塞、脳卒中 手術または入院をしたとき
心疾患、脳血管疾患 手術または継続10日以上の入院をしたとき

がんの支払条件はスッキリとしていますが、心疾患と脳血管疾患は、症状が重いとき(=急性心筋梗塞、脳卒中)ときとそれ以外とで、支払条件が異なっています。

このように、特定の病気のための給付金は、商品が販売されていた時点の治療法にもとづく、細かな支払条件が指定されています。

治療法は年月をへると変化するので、支払条件が具体的すぎる商品は、避けるのが無難です。

商品の比較にプロを活用

医療保険やがん保険は、商品による仕組みの違いがけっこうあります。

そのため、見積もり条件をそろえて保険料比較するのが難しくなります。保険の専門家のアドバイスをもらいながら比較したいです。

相談相手に求める条件は次の3つです。

保険を販売している業者はいろいろありますが、上の3条件を充たすのは、次の2つです。

保険ショップは、ご自宅や職場に近い店舗が便利です。

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