東京海上日動あんしん生命は、生命保険業界では後発ですが、国内最大の損保会社東京海上日動が率いる東京海上グループの生命保険会社です。
そんな東京海上日動あんしん生命のがん保険「がん診断保険R」を徹底分析します。
東京海上日動あんしん生命は、生命保険業界では後発ですが、国内最大の損保会社東京海上日動が率いる東京海上グループの生命保険会社です。
そんな東京海上日動あんしん生命のがん保険「がん診断保険R」を徹底分析します。
がん保険や医療保険に求める条件(がんの保障に関して)はいろいろあるでしょうが、商品を比較するときに、とくにご注意いただきたいことがあります。
それは、ご検討の保険が、ご自分が70代になったときに使い物になりそうか?という点です。
下のグラフは、新規でがんにかかった人数を年齢層別にあらわしています。『がん統計2021』(がん研究振興財団)をもとに作成しました。
60代後半から急増し、70代がピークです。
80代に入って人数が減っているのは、亡くなる人数が多くなるためと考えられます。
2020年の日本人の平均寿命は、男性が81.64歳、女性が87.74歳でした。
年数の経過につれて変化するのは、具体的な治療法や医薬品です。
よって、次のようながん保険・医療保険は、年数の経過により劣化しやすいです。
これらに当てはまる商品を避けたいですし、保障プランを検討するときにも意識していただきたいです。
保険の実力がわかるのは実際に使うときで、たいていは加入から数十年後です。
だから、多くの方々が、ダメな保険に入っても、なかなか失敗に気づけません。
「がん診断保険R」の主契約は具体的な治療法への依存が少なく、経年劣化しにくいがん保険です。
ただし、特約には治療法に依存するものが多いので、無条件ではお勧めできません。
「がん診断保険R」のおもな保障内容は下のようになります。
ピンク色が、特定の治療法への依存度が高い、要注意な保障です。
保障プランを作成するときに、ピンク色の部分を含めないようにご注意ください。
「がん診断保険R」の主契約は診断給付金と健康還付給付金ですが、健康還付給付金は治療のための給付金ではないので後述します。
診断給付金は、がんと診断されたら、まとまった一時金をもらえます。
さらに、前回の給付から2年経過後に、転移・再発と診断されたら再度給付金をもらえます(回数無制限)。
診断給付金は、その後にどんな治療を受けようと影響をうけません。
よって、保険加入後に治療法が変化しても、原則として劣化しません。
「がん診断保険R」の診断給付金は、回数無制限で、2回目以降もがんの診断が確定すれば給付されます。
他社の診断給付金の中には、初回は診断でお金が出るけれど、2回目以降は治療を開始しないとお金が出ないものが散見されます。
それらに比べると、「がん診断保険R」の診断給付金は利便性が高いです。
「がん診断保険R」の最大の特徴であり、選択のポイントになりそうなのが健康還付給付金です。
保険料が掛け捨てになることを嫌う人たちに耳寄りな仕組みです。
健康還付給付金の仕組みを簡単に図示すると、下図のようになります(70歳で還付される例です)。
「がん診断保険R」の保険料の払込期間は、終身払込です。ただし、加入するときに指定した年齢(図では70歳)に達すると、それまでに払い込んだ保険料の総額がもどってきます。このもどってくるお金が、健康還付給付金です。
なお、健康還付給付金を受け取った後も、保険料の払い込みは継続します。
実質的な保険料の負担は、下図のイメージになります。
健康還付給付金としてもどるのは、主契約の保険料で、特約保険料はもどりません。
特約の保険料は掛け捨てになります。
上の図の条件設定で、仮に70歳までに診断給付金を受け取ったとします。
そのときは、診断給付金の金額が健康還付給付金から差し引かれます。
つまり、がんにかかってもかからなくても、還付される年齢(ここでは70歳)までもどる金額は同一です。
「がん診断保険R」の保険料を、同社の一般タイプのがん保険と比較します。
下表は、30歳女性が診断給付金100万円で加入したときの月払い保険料(終身払込)、70歳までの累計(健康還付給付金を受け取る直前)、90歳までの累計(平均寿命の約3年後)です。
加入 年齢 |
一般的な がん保険 |
がん診断 保険R |
---|---|---|
月々の保険料 | 2,307円 | 3,150円 |
70歳まで累計 (還付直前) |
1,107,360円 | 1,512,000円 |
90歳まで累計 (還付後の累計) |
1,661,040円 | 756,000円 |
この表から、以下の傾向を読み取ることができます。
月々の保険料が苦にならないなら、「がん診断保険R」の方が経済的と言えそうです。
上のシミュレーションは、診断給付金(=主契約)のみでの比較なので、「がん診断保険R」の保険料全額が健康還付給付金としてもどります。
もし特約を付けたら、その保険料はもどらないので、「がん診断保険R」のオトク感が後退します。
「がん診断保険R」のお勧めプランは、下図の赤い部分、つまり主契約のみでの加入をお勧めします。
この保障プランのお勧めする理由は次の通りです。
診断給付金の受け取り額は、加入するときに設定する金額です。つまり、受取り金額と実際の治療費とは一致しません。
この点が、「がん診断保険R」に限らず、診断給付金の弱点です。不足がご心配なら、できるだけ大きな金額に設定してください。
ちなみに、この商品では診断給付金額は100~300万円の範囲で、50万円単位で指定できます。
もっとも、2年超の間隔を開ければ何回でも受け取ることができるので、最低額の100万円でも足りる可能性は高いです。
「がん診断保険R」は保険料が高くなりやすいです。
保険料を高くしすぎて払い続けられなくなり、健康還付給付金を受け取る前に解約すると大損になります。
ご注意ください!
東京海上日動あんしん生命「がん診断保険R」はお勧めできる商品の一つですが、こちらの商品とぜひ比較してください。
最近のがん保険は多機能な商品が多いので、比較できるポイントはいくつもあります。
そんな中で、とくに重要と考えられるのが以下の3点です。
“最新”の治療に対応していることを誇っている商品は、これらをクリアできない可能性が高いです。
次のがん保険は、それぞれ長所・短所はありますが、上にあげた条件をクリアできているか、(保障プランの組み方次第で)クリアできる商品です。
FWD生命「FWDがんベスト・ゴールド」 |
---|
診断給付金メインのがん保険。この診断給付金が他社に比べて有能です。 |
SOMPOひまわり生命「勇気のお守り」 |
2タイプありますが、お勧めは【がん診断給付型】だけです。 診断給付金メインのがん保険です。診断給付金が有能であるのに加えて、通院給付金(がん外来治療給付特約)も守備範囲が広いです。 |
三井住友海上あいおい生命「&LIFE ガン保険スマート」 |
入院給付金メインのがん保険ですが、最大の魅力は守備範囲の広いガン治療通院給付特約です。 この特約とガン診断給付特約を付けると、スキの少ない保障が出来上がります。 |
詳しいことはこちらで・・・
効率的に検討を進め、正しく判断するために、保険のプロの活用をお勧めします。
保険の中でも、がん保険には特有のむつかしさがあります。
ひとつの商品を理解するだけなら、そんなに難しくないでしょう。しかし、商品の比較に取りかかると、悩む場面が増えるはずです。
そこで、保険のプロの活用をお勧めします。
検討を的確かつスムーズに進めるために、次の条件を充たす保険のプロを活用したいです。
こうした条件を充たするのは、保険専門のファイナンシャル・プランナーです。
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相談するファイナンシャル・プランナーのがん保険についての考え方は、このサイトとは異なるかもしれません。
がん保険は長く続けるものなので、さまざまな考え方に触れたうえで、ご自身で納得して決断してください!
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