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がんの治療にかかる費用について

このページでは、がんの治療にかかる費用について、情報を集めて整理しています。

生涯にかかるがんの治療費用は、一概には言えない

将来のがんの治療費用を準備するとして、いくらくらい確保すれば安心できるのでしょうか?

ざっくりとした目安として・・・

くらいのことは言えそうです。

ただ、こうした数字は、以下でご案内する民間の企業・組織によるアンケート結果を踏まえたもので、政府機関等の統計データを踏まえた金額ではありません。

確かなデータが手に入りにくい背景には、いくつかの理由が考えられます。

がんができる部位によって、治療費用が異なる

一言でがんといっても、腫瘍ができる部位によって、治療方法や治療期間が、別の病気かというくらい差があります。

良性腫瘍でも支障が出る部位、手術が困難な部位、切除しても生活に支障が出にくい部位などなど、いろいろです。

同じ部位のがんでも、進行度(ステージ)によって、治療費用が異なる

病名が乳がんでも、病状が進行していると、腋のリンパ節を通して、他の臓器に転移します。転移の範囲が広がるほど、治療する臓器の範囲は広くなります。

転移の規模や、転移している臓器によって、治療方法・治療期間が異なり、かかる費用も違ってきます。

治療の効果は、やってみないとわからないことがある

外科手術で病巣をすべて切除できるときは、治療の効果はわりとはっきり出ます。ただし、臓器の一部または全部を切除しますから、それを補うための治療(乳房の再建手術等)がしばしば必要になります。

抗がん剤の治療では、薬の投与を続けるうちに、効果が落ちてくることが多いようです。また、薬の効果はあっても、副作用がきつくて、生活に支障が出るかもしれません。
容態の変化によって、投与される薬・治療内容はどんどん変わります。

こうしたことは、治療をおこないながら判断するので、かかる費用もどんどん変わります。

延命治療では、費用の見通しが立てられない

治癒できるなら、そこまでの期間や費用の見通しはある程度たちます。

しかし、がんは、日本人の3.5人に1人が亡くなる病気です。治癒の見込みが無くなると、延命治療に移行します。

延命治療は、治癒する当てが無いまま、治療期間を長引かせるための治療です。治療費の見通しを正確に立てることはできません。

がんは、数年後に再発するかもしれない

がんの病巣を切除しても、がん細胞は体内に残っているかもしれません。
最新の医療機器で見つかるのは、0.5~0.7mmに成長した腫瘍です。これより小さながん細胞を、見落としてしまうかもしれません。

それを見越して、治療では、病巣の周辺部を含めて治療するそうです。それでも、再発は一定の割合で発生するようです。

再発があるか無いかは、運任せという面があります。それだけに、事前に治療費用を予想できません。

先進医療のような高額な治療法がある

先進医療は、治療の効果を検証中の医療技術です。実施できる医療機関は限られています。そして、健康保険など公的医療保険の対象外なので、費用は全額(10割)患者負担となります。

それだけに、病院側が軽々しく勧めることはないはずです。
ただ、既存の医療技術では治療が難しいけれど、先進医療なら何とかできるかも・・・ということはあり得ます。

がん治療の代表的な先進医療、陽子線治療や重粒子線治療は、1治療あたり300万円前後の費用がかかります。

こうした治療を受けると、治療費用はそれまでの数倍に膨れ上がってしまいます。

治療費として300万円準備できれば、安心できそうなアンケート結果

わりと参考になりそうなアンケート調査があります。
がん保険でNo.1のシェアを誇るアフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)が、全国でイベントを開催したときに、来場者にアンケートを実施しました。その結果を公表しています。

イベント参加者の記憶による情報なので、正確さについては、不安があります。

また、2010年のアンケートなので、やや古いです。
とは言え、2010年から現在までの間に、がんの治療費用が大きく変化するような出来事はないので、参考にして問題ないでしょう。

アンケート結果のうち、実際にがんの治療にかかった費用(食費、交通費などを含む)は、グラフの通りでした。

もっとも多いのが、50万円程度です。また、50万円程度と100万円程度を合わせると69%になりますから、7割くらいは100万円程度以内におさまっています。

同じ見方をすると、9割くらいは300万円程度以内におさまっていることになります。

大ざっぱにまとめると・・・

ということになりそうです。

最低でも100万円、できれば300万円以上、というのが目標になりそうですね。

ピークの年で300万円あれば安心、というアンケート結果

上のアフラックとほぼ同じ時期に、アンケート調査がもう一つ実施されています。
日本医療政策機構による『がん患者意識調査』です。全国のがん関連の患者団体の会員に対する、アンケート調査です。

300万円あれば90%をカバー

こちらのアンケートでは、治療費用については、「もっとも費用のかかった1年間の合計額」を質問しています。

飛び抜けて多いのが100~150万円です。これに次ぐのが30~40万円、そして50~60万円となっています。
回答した人の80%が150万円以内に収まっています。

安心というためには、90%くらいまでカバーしたいです。そうなると、300万円くらいは準備したいです。

1年分で300万円ということは、アフラックの調査よりは、準備したい金額は大きくなりますね・・・

がんにかかる費用は幅広い

がんは命にかかわる病気だけに、通常の医療費や付随する費用だけでは不安で、追加の出費してしまいがちです。

たとえば、放射線治療や抗がん剤治療は、正常な細胞にもダメージを与えるため、体力や免疫力の低下を招きがちです。
それへの対策として、自主的に、サプリメント漢方薬食材を購入する、というようなことは、ありがちなようです。

また、評判や実績を優先して遠方の病院を選ぶと、交通費や家族の宿泊費などが、かさみます。
実際、がんの治療実績のある病院は、極端に大都市圏に集中しています。あいにく、実績のある病院が、すべての都道府県にあるわけではありません。

こうした金額が、完璧に把握されているとは限りません。アンケート調査からも外れている危険があります。

高額療養費制度が治療費の土台

健康保険など公的医療保険に、高額療養費制度があります。制度名のとおり、治療費が高額になったときの強い味方です。

健康保険証を持っている人なら、誰でも高額療養費制度を活用できます。

高額療養費制度の仕組み

この制度では、年齢や収入によって、1ヵ月ごとの自己負担の上限額が決まります。実際の治療費がいくらかかっても、わたしたちが負担するのは、上限額までになります。

70歳が境目になっています。70歳未満か、70歳以上かで、自己負担の上限が大きく異なるので、分けてご案内します。

70歳未満

70歳未満の自己負担限度額の算出方法です。

所得 自己負担限度額
標準報酬月額83万円以上 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
標準報酬月額53万~79万円 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
標準報酬月額28万~50万円 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
標準報酬月額26万円以下 57,600円
被保険者が市区町村民税の非課税者等 35,400円

たとえば、月収40万円くらいの人が、がんで20日間入院して、医療費全額で60万円かかったとします。このときの自己負担額は、次のようになります。

80,100円 + ( 600,000円 - 267,000円 ) × 0.01 = 83,430円

自己負担限度額は83,430円です。3割負担より、グッとお安くなります。

なお、高額療養費制度では、1カ月ごとに自己負担限度額が計算されます。もし、入院が月をまたいだら、金額は変わります。

いずれにしても、高額療養費制度のおかげで、短期間の治療に大きな金額を支払う恐怖は、やわらぎます。

70歳以上

70歳以上の自己負担限度額です。

所得 個人の限度額
(外来のみ)
世帯の限度額
現役並み所得者 44,400円 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
一般所得者 12,000円 44,400円
市区町村民税の非課税者等 8,000円 24,600円
世帯全体で所得が無い方 8,000円 15,000円

70歳未満より、ずっとシンプルな仕組みです。

一般的な所得の人が、20日間入院して医療費60万円かかったとしても、自己負担額は44,400円です。

詳しくは、次のページをご覧ください。

約半数が、がんの治療費準備のために、保険を活用

上でご紹介したアフラックのアンケート調査では、がんの経験者に、治療費用を調達した方法も、調べています。
その回答は、下のグラフのようになっていました。

これによると、約半数が保険(生命保険、医療保険、がん保険など)を利用したようです。
次に多いのが貯蓄という回答です。

保険会社のイベント参加者へのアンケート結果です。保険に対する意識の高い回答者が、多かったの可能性はあります。

が、ここまで見てきたように、がんの治療費用は流動的ですから、預貯金だけで準備するのは不安があります。
預貯金は、すぐに貯まるわけではないし、別の用途に使いたくなるかもしれません。そして、有限です。

治療費用の大半を保険でまかなうのか、預貯金の不安な部分を保険で補強するのか、使い方は色々ですが、保険は心強い存在です。

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